「歯科オタクの診療日記 2017年7月4日」
「中高年のあなた、知ってますか?
肩こり・偏頭痛・冷え性が歯並びが原因だったなんて。」
下の写真を見て下さい。
30代の患者様です。
最近とても多いです。
このようなお口の中を見るたびに、思うことがあります。
この患者様は、
これから、いろいろな不定愁訴に悩まされるんだろうな・・・
って・・・。
この方の噛み合わせの面の写真です。
上の歯です。
下の歯が解りやすいのですが、
歯並びで作られたアーチが、V字の形をしていますね?
以前の記事にも書きましたが、
不定愁訴の原因の一つに、酸素不足があります。
下の歯の歯並びが、V字形をしている方は、
舌の居場所がありません・・・。
人間の舌の居場所は、下の歯の内側なのですが
歯並びがV字形の方は、舌の居場所が無いために
舌が喉の方に押し込まれるのです。
当然、気道を塞いでしまいます・・・。
このような方は、寝るときも上を向いて寝られません・・・。
必ず、横向きです。100パーセントです。
例外無しですよ。
ものすごく疲れていたり、お酒を飲み過ぎて寝てしまう時は
上を向いて寝ますが、イビキがスゴいです。
そして、起きている時は
お口が、ポカンと開いています。
お口を閉じていると、舌が気道を塞いでいるので苦しくて
無意識に開いてしまうのです。
当然、お口の中が乾燥して
歯周病や虫歯になりやすいです・・・。
喉にある扁桃腺も乾燥して、免疫力も落ちてしまいますよ・・・。
さらに酸欠ですから、冷え性です。
身体も疲れやすいし、顔色も悪いです・・・。
でも、ご本人はまだまだお若いので、
特別に身体の不調を感じている訳ではありません。
でも、10年後20年後がとても心配です・・・。
私は、「歯科治療の根幹は、咬みあわせにある」
「正確な咬みあわせを伴わない歯科治療は、
どんなに高価で最先端な治療法でも、無意味である」
ということを大切にして、診療しています。
以前から強く感じていたのですが、
歯並びや咬みあわせが、
全身の健康に深く関わりがあるという事実を日々感じているからです。
歯並びや咬みあわせが悪いと、
健康を左右するいろいろな症状が現れます。
そして、医科の各種検査で、原因の解らないものであれば、
軽い物は「不定愁訴」と呼び、その症状が慢性化して重くなって行くと「○○症候群」「○○症候群」「○○病」などと呼ばれる病気になってしまうのです。
そして「不定愁訴」と言われている様々な全身の症状が
咬みあわせを治療する事により改善されるケースがとても多いのです。
まだまだ、研究が途中ですが、
咬みあわせを改善したら、黄体ホルモンの分泌が促進されて
不妊症が改善されるケースもたくさんあるそうですよ。
この方も、理想的に治療計画を立てるなら矯正治療は避けられません。
V字形に内側に倒れた、歯の軸を立て直しU字形の歯並びに改善が必要です。
そうすることで、舌の居場所が確保でき酸素不足も改善できるのです。
当然、噛み合わせの不具合も改善できます。
噛み合わせの不具合による首や肩のコリ、偏頭痛なども改善されます。
中高年のあなたの身体の不調も、
もしかしたら酸素不足や噛み合わせの不具合かもしれませんよ・・・。
整形外科や整体院に通院する前に、
一度、咬みあわせの検査を受けてみることをお勧めします。
でも、咬みあわせの知識が豊富な先生にお願いして下さいね・・・。
今日のお話を知らない歯医者さんが、ほとんどですから・・・。
幸運をお祈りしますね。
ではまた。