「激安インプラントを否定はしません。
でも、どうして安いか確認した方があなたのためですよ・・・」
78歳の患者様の写真です。
右下の奥歯が欠けてしまったと来院されました。
奥から2番目の歯が欠けています。
![3111.jpg](https://meguro-shika.jp/wp-content/themes/meguro-shika/img/diaryblog/assets_c/2021/11/3111-thumb-440x330-6236.jpg)
実は、この歯はインプラントです。
アゴの骨に埋め込まれたインプラント本体に装着される人工の歯は、
大きく分けると2つの固定方法あります。
インプラントの2つの固定方法
①接着剤で、土台に固定する方法
②精密な小さなネジで、土台に固定する方法
です。
接着剤で固定する方法の中にも二通りあります
外すことを想定しないで、強力な接着剤で固定する方法と、
トラブルが起きた時には外せるように、仮の歯を固定するときに使用する
弱い接着剤で固定する方法があります。
それぞれ利点と欠点があるので、歯医者さんがあなたと相談して決めます。
ちなみに私は、強力な接着剤で固定する方法は一度も経験がありません。
治療後、予期せぬトラブルが起きた時に外せないから嫌なんです。
外すには、歯を壊すしか方法がありません・・・。
一般的には、
激安ワンピースタイプのインプラントは、
①番の強力な接着剤で固定するタイプが多いです。
理由は、精密なネジで固定する方法は部品代が余計にかかるのと
適合精度が要求されるので製作費が割高になるので安くできないからです。
一流の歯科技工士さんに製作をお願いすれば、激安なんて無理なんです。
逆に、接着剤で固定するタイプは適合精度が悪くても、
接着剤で隙間を埋めて適当?に誤魔化すこともできます。
ある意味、誰でも作れます・・・。
もちろん真面目な歯医者さんは、
接着剤で固定する方法でも適合精度を追求してますよ。
ネジで固定する方法の利点と欠点
ネジで固定する方法の最大の利点は、
トラブルが起きた時に簡単に外せることです。
それから、接着剤を使用しないので装着後に
接着剤の取り残しによる炎症のリスクもありません。
接着剤の取り残しが、いわゆる歯石が付着したような状態になって
炎症の原因になるのです。
ネジで固定する方法の欠点は、咬みあわせの面にネジ穴が存在する点です。
ネジ穴は、樹脂で塞ぐのですが多少見た目が悪くなります。
それから、反対側の歯が咬みこむ場所が
ちょうどネジ穴付近になる場合は、咬み合わせをしっかり作るのに
少し不利になります。
あなたのインプラントは、どんな方法で装着されているのか知ってますか?
私の経験では、知らない人がほとんどです・・・。
歯医者さんから、説明されていない患者様も多いです。
でも説明されていても、忘れてしまう場合もありますから解りませんが・・・。
話を戻します。
下の写真が、破損した歯です。
ネジで固定する方法ですので、簡単に外せます。
![3112.jpg](https://meguro-shika.jp/wp-content/themes/meguro-shika/img/diaryblog/assets_c/2021/11/3112-thumb-440x330-6238.jpg)
そして、修理後です。
![3113.jpg](https://meguro-shika.jp/wp-content/themes/meguro-shika/img/diaryblog/assets_c/2021/11/3113-thumb-440x330-6240.jpg)
お口の中に、ネジで固定しました。
![3114.jpg](https://meguro-shika.jp/wp-content/themes/meguro-shika/img/diaryblog/assets_c/2021/11/3114-thumb-440x330-6242.jpg)
この方は、20年以上前に私が治療しました。
歯肉が少し痩せてきましたが、経過良好です。
上アゴも全て、インプラントです。
![3115.jpg](https://meguro-shika.jp/wp-content/themes/meguro-shika/img/diaryblog/assets_c/2021/11/3115-thumb-440x228-6244.jpg)
20年以上、大きなトラブルはありません。
埋め込んだインプラントも、すべて経過良好です。
メンテナンスも、真面目にお越し頂いています。
仲良しの患者様なので、このまま100歳目指して頑張って欲しいです。
インプラントは異物です
異物と長期間共存するためには、接着剤の取り残しなど、
人間のエラーが少ない技法が安全かもしれませんね。
人工臓器ですから、安さだけで治療法を選ばないでくださいね。
医療ですから、安物買いの銭失いにならないでくださいね。
お金だけじゃ無く、大切な身体もダメージを受けますよ・・・。
沢山のインプラントを経験していますが、
結論はどのようなタイプの固定法を選んでも構いませんが、
丁寧な仕事をしてもらえる歯医者さんを選んで下さいね。
歯医者さん選びが一番大切です・・・。
入れ歯の記事が多いですが、インプラント治療も得意ですので
お困りの時はご相談ください。
今は情報があふれています。
かかりつけの歯医者さん以外も、
いろいろと検索してくださいね。
あなたが、良い歯医者さんに出会える事をお祈りしていますね。
歯医者さん選びは難しいですね・・・
ではまた。