「３歳児検診で、受け口と言われてお悩みのお母さんへ！
　受け口が、５千円で治せるって知ってますか？」
下の写真を見て下さい。


４歳のお子さんです。
まだすべての歯は乳歯です。
そして写真で左の前歯が、反対になっています。
私は年に数回、市の1歳半と3歳児検診を受け持っています。
およそ1回に２０～３０人程度のお子さんを診査します。
その1回の検診で受け口や、写真のように１～２本の前歯が反対のお子さんが
１～２人くらいます。
3歳児歯科検診における受け口（反対咬合）は、全体の約5％と言われているので、
だいたい統計通りです。
乳歯の反対咬合ですが、乳歯の前歯が抜け、
永久歯の前歯になるときに、約6％が正常な噛み合わせになると言われています。
乳歯の受け口が、治療せずに永久歯になった時に、
正常な噛み合わせになるチャンスは歯の生え変わりのときですが、
3歳の時点で受け口であれば、治療せずに治る可能性はかなり低いと言えるでしょう。
そして乳歯では正常な噛み合わせなのに、
永久歯に反対咬合になる子供さんも意外に多いです。
ということで、お母さんに是非知ってもらいたいことがあります。
受け口の治療は、
できるだけ早く開始してください。
具体的には、３～４歳です。
乳歯の時期から開始してください。
なぜなら、受け口などの骨格的な問題は顎変形症となり
アゴの成長バランスを崩し
顔の見た目の問題に、
大きく影響するからです。
差別ではありませんが、猪木さん顔の女の子ってどうでしょうか・・・？
確かに個性的ですが・・・。
では、その治療法です。
こんな装置を使用します。



　これは、パナシールドというマウスピースです。
下の写真は反対咬合治療中で、舌の訓練に使用中の
別のお子様の装着した状態です。
3歳くらいから使用できます。


　でも私の医院では、
3歳までは子供にストレスを与えたくないので、
何も治療しないという方針ですから、
4歳から開始します。
理由は、脳の発育を考えているからです。
脳の情緒的発育は、
主に3歳までにできあがるとされています。
その発育を、装置を入れたり虫歯の治療をして阻害したくないからです。
こちらの記事もお読みください。
★「赤ちゃんと奮闘しているお母さんへ！
指しゃぶりやおしゃぶりは止めちゃだめですよ！」
これはとても大切な事なのに、歯科界ではほとんど無視されています。
もっとも歯科大学では、そんなことは教えてくれないので仕方がありません・・・。
さて、このタイプの受け口の矯正装置にはいろいろなメーカーから販売されています。
名前は、ムーシールド・パナシールド・プレオルソなどなどです。
どれも似たような目的で使用します。
パナシールドの利点その①
この時期の受け口になった原因の多くは、舌の位置の不良です。
舌の位置と言われても、ピンと来ないと思いますが、とても大切なのです。
参考までにこちらの記事も読んでくださいね。
★「うちの子は 集中力が無くて、ぜんぜん成績が上がらないとお悩みのお母さんへ！
酸欠かもしれませんよ・・・？その原因は舌にあります！」
受け口のお子さんは、
舌で下の前歯を押しています。
正常な人の本来の舌の位置は、上の前歯の裏側の歯肉にくっついています。
この装置を入れると、舌が下の前歯を押せなくなるのです。
さらに、上の前歯を舌が裏側から押すので受け口が解消されます。
さらにさらに、上唇を内側から外側に広げてくれるので、
上唇が上の前歯を、外側から押さなくなるのです。
上の前歯が、外側に出やすくなるのです。
なんとなく理解できますか？
普段は意識しませんが、
舌や唇の力って、強いのですよ！
受け口の原因そのものを除去できれば、後戻りのリスクを最小限にできます。
当院では、まず最初はこれからスタートします。
利点その②
治療方法がとても簡便です。
取り外し式マウスピースで、しかも、装着は就寝時のみです。
トレーニングなので、昼間も入れておいてもかまいませんよ。
これほど、簡単で効果のある矯正治療は無いかも・・・。
ただし、入れていないと治りませんし、これだけで必ず治る保証もありません。
利点その③
治療費が安いです。
矯正治療は、自由診療なので医院により異なりますが
通常数十万～２００万程度が多いようです。
将来、受け口にならないなら100万円でも２００万円でも
お金の問題では無いと思いますが
それが、一般的に5～２０万円程度で高確率に治るなら、どうでしょう？
内緒ですが、私の医院では、
パナシールドは、五千円です。
激安です。理由は歯ブラシと同じような商品として購入して頂いているからです。
もちろん、使い方の指導はしますよ。
ネットで検索してみてください。日本一安いです。
でも実は弊害があります。
安いので使ってくれません。
そのうち、
五万円にしようと思います。
高くしないと、価値が解らないからです。
パナシールド治療を行っても、治らない場合は、
本格的に、歯を直接動かす装置を使うことになります。
上のアゴの裏側に装着します。

３Ｄリンガルアーチワイヤーと言いますよ。
こちらの記事も読んで下さいね。
★「猪木さんみたいな立派なアゴになりたいですか？
受け口の予防に大切な、３つの治療法。」
それから、受け口のお子さんにはこんな装置も併用します。
チンキャップと言います。


とても効果的ですよ。
学校までしていく必要は無いので、心配はいりません。
お家の中だけ、頑張ってください。
ということで、受け口の簡単な治療法のお話でした。
ではまた。