「総入れ歯の家族に教えてあげてください！
総入れ歯の歯型は、２回採ってくれる歯医者さんがお勧めです」
「歯医者さんがこっそり教える、真面目な歯医者さんの選び方」
下の写真を見てください。
何の写真だか解りますか？

答えは、下アゴの総入れ歯の裏側の写真です。
上のピンクの入れ歯が、他院で製作された入れ歯です。
下の青い入れ歯が、私が製作中の入れ歯の型を採った物です。
以前の記事の続編です。
以前の記事は下記になります。
★「企業秘密ですが、日本の歯医者さんが
総入れ歯の歯型採りが下手くそな理由を教えます。」
以前の記事にも書きましたが、多くの歯医者さんは入れ歯の歯型は１回しか採りません。
参考までに、下の写真が１回目の歯型です。
歯医者さんがこの写真を見たら、誉めてもらえるくらい上手に歯型が採れています。

この患者様のお口の中は、こんな感じです。

真っ平らです・・・。
とても、歯型を採るのが難しいです。
こんな悪条件ですが、歯型は綺麗に採れています、
でも、これでは良い入れ歯は作れません・・・。
理由は、この歯型は既製品の道具を使って採ったので
総入れ歯の歯型で最も大切な
入れ歯の外側の形（入れ歯のフチ）が
精密に再現されていないからです。
点数をつければ、５０点くらいかしら・・・。
既製品の道具を使った歯型としては、ほぼ１００点ですがこれではダメなのです・・・。
ちなみに、私が愛用している既製品の道具はとても綺麗な歯型が採れるのですが
日本の歯医者さんは知りません・・・。

繰り返しますが、多くの歯医者さんは１回しか歯型を採りません・・・。
５０点以下の歯型で、あなたの総入れ歯を作るのです。
その歯型から出来上がるあなたの総入れ歯は、最初から残念な結果しか出ないのです。
と言うことで、
私は１回目の歯型から、あなた専用の歯型採りの道具を製作します。
歯医者さんは、その道具をあなた専用の
「個人トレー」
と呼んでいますよ。

あなた専用の歯型採りの道具「個人トレー」に、
精密な歯型採りの材料を盛り付けて
２回歯型を採るのです。
青いのが、精密な歯型採りの材料です。
「シリコン印象材」と歯医者さんは呼びます。
参考までに、１回目の歯型です。

下の青い歯型が、２回目の歯型です。

素人のあなたには、違いが良く解らないと思いますが、
入れ歯のフチの厚みが、
１ミリ厚かったり薄かったりするだけで
歯肉にこすれて痛いのです・・・。
入れ歯の得意な歯医者さんが見れば、
１回目と２回目の差は歴然です。
総入れ歯の歯型は、
最低でも２回採らないと良い歯型は採れません。
総入れ歯のあなたが歯医者さんを選ぶ時には、
歯医者さんに質問して下さい。
「先生～、私の総入れ歯の歯型は
私専用の個人トレーで採ってもらえるのですか？」
「材料は、精密なシリコン印象材を使用していますか？」
って。
その程度の事なら、電話でも確認出来ますから電話で確認するのもお勧めですよ。
ちなみに、この患者様の入れ歯は保険治療の激安入れ歯です。
手間のかかるあなた専用の「個人トレー」で、
高価で精密なシリコン印象材を使用して
保険治療の激安入れ歯を製作している歯医者さんは、
ハッキリ言って、ほとんど居ません・・・。
嘘だと思うなら、
あなたのかかりつけの歯医者さんにさっきの質問をしてみて下さい。
もしも保険治療の入れ歯で、この治療をしていたらその歯医者さんは
良い歯医者さんの可能性が高いです。
でも残念ながら、この２回目の歯型採りでも１００点はもらえません・・・。
個人的には、歯型採りの評価だけなら７０点くらいです。
１００点を狙うには、もっと手間暇をかけなければとれないのです・・・。
流石に、保険治療では勘弁して下さい・・・。
７０点の歯型でも大赤字、完全なボランティアです。
下記の記事が、当院の自費診療の総入れ歯の歯型採りの紹介です。
当院の治療費は、片側で４５万円～です。
上下なら約１００万円です。
「気の毒なので、
高額な自費診療の入れ歯で失敗した人は読まないで下さい」
https://www.meguro-shika.jp/diaryblog/2021/09/post_185.html
私は、保険治療で真面目に歯型を採っていますが
実は、１００点の歯型が採れても良い入れ歯は出来ません。
歯型採り以外にも、大切な事が山ほどあるのです。
歯科治療の中で、最も難易度が高い治療が総入れ歯です。
歯科医学の知識と技術の集大成です。
歯医者さんの腕が一番良く解ります。
でも残念ながら、保険治療の入れ歯では限界があります。
頑張っていますが、１００点は無理です。
自費診療が１００点なら、３０点くらいの入れ歯が限界です・・・。
一人の入れ歯を作る度に、数十万円の赤字を出していたら倒産します。
もしもあなたが、高額な自費診療の総入れ歯で失敗したくないなら
当院と同じ歯型の採り方をしてくれる歯医者さんを探してください。
できれば、たくさんの症例をこなしている歯医者さんがお勧めですよ。
歯医者さん選びは難しいですね・・・
ではまた。