「目の前の歯医者さんが、
入れ歯が苦手だからインプラント治療ばかり勧めているとしたら、要注意です！」
70代の患者様です。

下の入れ歯が動いて痛いとお見えになりました。

インプラント治療で、固定式の義歯が装着されていますがグラグラです。
埋め込まれたインプラントが歯周病になっています・・・。

下アゴにはインプラントが埋め込まれていましたが、２本はグラグラです・・・。
でも、かろうじて１本は保存できそうです。

上の歯は、１本保存できました。
１本の歯を抜いたので、歯肉が安定するまで数ヶ月待ちます。
その歯を利用して、上の歯はドイツ式テレスコープ義歯を計画しました。
虫歯にならないように、金属の保護キャップが装着されています。
実はドイツ式テレスコープ義歯を施術可能な医院でも、
きちんと虫歯予防の保護キャップを装着してくれる医院は少ないです。
当院は、面倒でもあなたの為に頑張ります。

そして下の歯は相談の結果、入れ歯で最善の治療を希望されるとのことでした。
もうインプラント治療は、外科手術が嫌なのだそうです・・・。
実は、私も臆病なのでその気持ちが解ります。
と言うことで、当院でお勧めしているドイツ式テレスコープ義歯を計画しました。
レジリエンツテレスコープ義歯と呼びますよ。
日本では、ドイツ式入れ歯はコーヌステレスコープという技法しか知られていませんが
実は、ドイツでは沢山のテレスコープ義歯の技法があるのです。
当院は、様々な症例に適したドイツ式テレスコープ義歯を選択しています。
さらにその中でも今回の患者様は、インプラントが埋め込まれているので
歯科医がインプラント治療にも精通している事が治療を成功させる鍵になります。
ドイツ式テレスコープ義歯を専門にしている医院が最近では増えてきましたが、
その多くはインプラント治療に精通していないことが多いです。
当院は、入れ歯治療とインプラント治療の両方に精通している数少ないクリニックです。
入れ歯とインプラントの良いとこ取りの治療が可能なのです。
では、症例を見て下さい。
１本だけ保存できたインプラントに装着される、超精密な金属冠を製作します。
下の写真は、金属冠の原型になる物です。



これを元に、コンピュータが精密な金属冠を削りだしてくれるのです。
お口の中はこんな感じです。
写真の右下の歯肉に穴が空いている場所にインプラントが埋め込まれていますよ。

下の写真が、お口の中に装着した精密な金属冠です。
これから、さらに加工していきますよ。

実はインプラント治療が苦手な歯科医は、ここまでの治療手順が解りません。
歯科業界は、インプラント治療が歯を失われた患者様の
救世主のように宣伝されていますが、
今回の患者様のようにトラブルも急増しています。
その多くは、高齢者です。
最初にインプラントを埋め込まれた時は、
まだ若くて体力があっても
トラブルが起きた時は、高齢になり手術に耐えられる体力を失ったり
糖尿病、心臓病など内科的に問題が出てきたりする事がほとんどです。
そのような患者様のほとんどは、入れ歯の治療を選ばれるのです。
そんな時に、インプラント治療しか出来ない歯科医ではお手上げなのです。
実は歯科医の中には、
入れ歯が苦手だからインプラント治療しか勧めないと言うような
情けないお話も良く耳にします・・・。
インプラント治療は素晴らしい治療法です。
でも数年後にトラブルが起きて、
もうインプラント治療を選択出来ない状況になったらどうしますか？
目の前の先生が、入れ歯が苦手でインプラント治療しか
勧めていないのだとしたら
将来どうなってしまうのでしょうか・・・？
今後、このようなトラブルは急増するはずです。
歯医者さん選びは慎重にしてくださいね・・・。
治療は、最低でも１０年先を考えて計画を立ててもらってくださいね。
この患者様の続きはまたご紹介しますね。
ではまた。