「違和感の無い入れ歯なんて、あるのでしょうか・・・？」
以前の記事にも書きましたが、
上のアゴの入れ歯の、天井の部分を広く覆われる事に
関して、強い抵抗をもたれる患者様がいます。

特に、歯の本数が残り少なくなってくると
ますます、天井部分を覆う面積が広くなります。


これは、正しい入れ歯の見本です。
ドイツ式の入れ歯です。
こちらも参考までに、読んでくださいね。
★「歯がたった３本しかないあなたのための、
究極の入れ歯のお話」
そういうあなたが、いつも訴える事は
「この天井部分の違和感が、慣れません・・・。」
「ゲ～っと、嘔吐しやすいのです・・・」
「この部分を、削って欲しいのです・・・」
「なんとかしてください・・・」
みたいな感じです。
中には、ご自分で上手に削ってしまう患者様もいます・・・。
日曜大工の工具で、削るのだそうです・・・。
ビックリです・・・。
そんなあなたに私がいつもお伝えしているのは、
①残念ながら、上の入れ歯の天井部分は小さくできません
②特に残りの歯の本数が少ない場合は、
総入れ歯に準じて最大限に広く覆います。
③正しい入れ歯の設計は、広く覆う入れ歯ですよ。
理由は、歯を失った歯肉の部分が
咬む強い力で痩せてしまうのを防止するためです。
出来る限り、広い面積で支えるためですよ。
④精密な入れ歯を製作したら、後はリハビリです。
入れ歯という道具に慣れるしかありませんよ。
どんな道具にも、利点と欠点があります。
安定している入れ歯なら、慣れるしかありません。
ただし、ダメな設計の入れ歯なら慣れません・・・。
入れ歯が大きく動くからです。
動けば、気持ち悪いです。
それは、歯医者さんの責任です。
正しい設計と製作ができる、
歯医者さんを選んでくださいね。
⑤どうしても嫌なら、インプラントを選択してください。
みたいな感じです。
世の中には、いろいろな入れ歯が氾濫しています。
多くが、デタラメな設計です・・・。
同じ歯の残り方でも、いろいろです。




すべて、ダメな入れ歯の見本です。
あなたの入れ歯は大丈夫ですか？
あなたが望むような、
上の入れ歯の天井部分が無い入れ歯もあります。
私も、何度か挑戦した事もありましたよ。
でも、結果はどれも惨憺たるものでした。
そんなに、うまい話はありませんよ。
あったら、とっくに私が試してます。
まして入れ歯は人工臓器ですよ・・・。
医療器具ですよね・・・？
私は専門家なので、素人のあなたが
後で悲しい思いをしないように
あなたが嬉しくない事でも、正しく説明をします。
ダメなものはダメなのです。
でも、あきらめないでくださいね。
正しく設計された入れ歯なら、多くの方は慣れますよ。
慣れないのは、あなたが慣れようとしないからです・・・。
特に、天井部分があると嘔吐しやすいと訴える方がいますが
良く聞いてくださいね。
嘔吐は、上のアゴの天井が原因ではありませんよ！

下アゴです。
舌の裏側の奥が、嘔吐の原因です！
もっとも歯医者さんでも、知らない人が多いんですが・・・。
下の写真の場所ですよ。

そこに指を入れたら、誰でも嘔吐します。
でも、上のアゴはノドちんこを触っても何ともないですよ・・・。

嘘だと思うなら、自分の指で試してください。
あなたの勘違いです・・・。
冷静に考えれば誰でも解るのですが、
この場所を触って、嘔吐するなら食事ができませんよ・・・。
でもあまりにも奥まで長すぎるのは、ダメです。
長すぎる入れ歯は、飲み込む時に
入れ歯の縁がこすれて傷になりますよ。
それは、正しい設計ができる歯医者さんが決めてくれますよ。
入れ歯には、ルールがあるのです。
歯医者さんが、適当に気分で決めている訳ではありません。
正しく製作された入れ歯でも、
ど～しても我慢できないあなたは
もうインプラントで、
固定式もしくは、固定式に準じた設計をして、
天井部分を無くすしかないかもしれません・・・。
ただし、インプラントは大変ですよ・・・。
総入れ歯の患者様のインプラント治療は、
とても難しいのです。
入れ歯の知識、
咬み合せの知識、
見た目の問題の審美的知識、
もちろんインプラントを埋め込む、外科的な知識の集大成です。
下の写真は、
８０歳の総入れ歯の方のインプラント治療です。

あなたがどうしても入れ歯が嫌なら、引き受けますよ・・・。
あなたが選んだ歯医者さんが、
入れ歯が苦手でインプラントばかりを
勧めるなら、止めた方が無難ですよ・・・。
入れ歯もインプラントも両方が得意な歯医者さんを探してください。
是非参考にしてください
ではまた。