「頭痛、肩こり、腰痛が、
咬みあわせの不良で起こる事があるって
知ってますか?」
なぜこんなお話かというと、
最近、こんな患者さんが増えているのです。
耳鼻科や整形外科、整体、鍼灸、等々の先生からの紹介や、
それらの先生から、歯科の受診を勧められたという方々です。
依頼の内容は、咬みあわせを調べて欲しいというものです。
あなたも、聞いた事があるかもしれませんが、
「顎関節症」の治療依頼です。
顎関節症とは耳の前にある、
お口を開けると動く、アゴの関節の不調の事です。
主な症状として
① 耳の前のアゴの関節から、コキコキ音がしたり、ガクガクする。
② 耳の前のアゴの関節付近の痛みがある
③ 口が開かない(25ミリ以下)
などが代表的な症状です。
そして、顎関節症の患者さんのほとんどが、
実は、頭痛、肩こり、腰痛などの
悩みを抱えているのです。
あなたは、肩こりの原因が、
歯から来ているなんて
今まで考えた事ないですよね・・・?
実は、すべてではありませんが、
咬みあわせの不調が、
全身の健康に悪影響を与えている事も多いのです。
理由を、簡単に説明しますね。
お猿さんから、
人間は2本の足で、歩行するようになりました。
人間は、背骨のてっぺんに、重たい頭が乗っかっています。
それが、お猿さんから進化して、重たくなった頭を
効率よく運ぶのに好都合だったのです。
でも、頭の重さは5~8キロもあります。
その重たい頭を、バランスをとり
しっかり支えてあげるのは、
実は結構、神技なのです。
だって、想像してください。
細い棒の上に、重たいボーリングの球をのせて、
朝起きてから寝るまで
絶妙にバランスを採り続けてるのですよ。
それも無意識に・・・、全自動で・・・。
人間って、すごいですね~。
まさに精密機械です。
そのまさに精密機械の心臓部、
脳を守っている、
重たい頭蓋骨を支えているのが
首の周りの筋肉なのです。
実はその大切な、
首の周りの筋肉が、ストレスを溜めてしまうと、
全身の健康にも悪影響を与えてしまうのです。
普段は意識しませんが、
人の体は別々に組み立てられているわけではありません。
皮膚や血管、各器官の管や筋肉など
さまざまなもので繋がっています。
左右一対になっている臓器の片方を手術で取り除いた結果、
身体のバランスが崩れ、
いろいろな箇所で問題が起こるというのはよく聞きます。
顎関節症の患者さんを観察していると、右側の肩こり~左腰の痛み~右ひざの痛みというように対角線で不調が出ている方が多いのです。
「ふ~ん、そうなんだ~!」
「でも、首の筋肉と咬みあわせって
関係ないでしょ・・・?」
と思われてるあなた!
実は・・・。
続きは次回に。