「医学の世界ではかなり無理のある治療法・・・?
それが歯科のインプラント治療」
「たくさんインプラント治療を提供していて、今さら何言ってるのって?」
って思っているあなた、少し話を聞いてください。
なぜ私がこんなお話をするかというと、
最近では入れ歯に代わる治療法として、
歯が失われた部分に、金属の人工歯根を埋め込み、
その上に歯を作るという、インプラント治療が普及してきました。
当院でも1,000本以上の埋め込みの実績があります。
全国的にも、急速に普及していて、
ほとんどの医院が、インプラント治療を導入しているのではないでしょうか。
そのためか、前回のブログにも書きましたが、
全国で施術件数が増えれば、
不幸なインプラント治療のトラブルも、急増しています。
上の写真は、インプラント専門クリニックで
2年前に治療されたレントゲンです。
インプラント本体が折れています。
そこで是非、正しいインプラントの知識を、
あなたに得てもらいたいと考え、今回の内容にしたのです。
さて、歯を失ってお悩みのあなた!
「インプラントって、夢の治療法なのかしら・・・?」
と悩んでいませんか?
いきなりで申し訳ないですが、
残念ながら、インプラント治療が夢の治療法かと言えば
必ずしもそうではありません。
そもそもインプラントは、異物を体に埋め込む処置です。
例えば、皮膚にとげが刺されば,
その周囲は化膿しとげを排除しようとします。
体に異物が入れば人間はそれを排除しようとするのです。
そう考えれば、歯科のインプラントは、
医学の常識で考えれば、かなり無理のある治療法なのです。
整形外科でも、人工関節や骨折の手術などで、
骨を金属のネジで固定しますが、すべて体の中です。
手術後は身体の外側からは見えません。
歯科のインプラントのように、
身体の外側から身体の内側へ、
ネジが貫通していることはありません。
お口の中は、身体の中のように感じますが、
鼻の穴のように外の環境に近いのです。
お口の中は、本当に過酷な環境です。
そんな過酷な環境で異物と共存しなければいけないのです・・・
だってお口の中は、
湿度100%で36度前後、
細菌の繁殖には好条件なのです。
おまけに食事の時には熱い、冷たい、
糖分、塩分、酸など刺激がいっぱいです。
その上、食事の時はもちろん、
24時間唾液を飲み込む時には、
多い人で2,000回も上下の歯は噛みあって
強い力がかかるのです。
そんな過酷なお口の中で、長期間、
人口の歯が機能するのがどんなに大変か・・・。
なんとなくご理解いただけましたか?
次回のタイトルは
「歯科インプラントが成功している理由について」
です。
ではまた。