「あなたの入れ歯は大丈夫ですか？」
「入れ歯が痛くなくても、安心できません！」
「小さな入れ歯は、
　あなたのアゴの骨を溶かします！」
下の写真を見て下さい。
７０代、男性の患者様です。
部分入れ歯から総入れ歯に変更予定です。
前回の記事の続編になります。

下の写真で、金属の留め金を引っかけてある歯が重度の歯周病です。
残念ながら、保存不能でした。

抜歯と同時の即日修理はとても大変です

今日は、抜歯と同時に行なった、入れ歯の修理の様子をお見せしますね。
まずは、抜歯前に歯型を採ります。

下の写真が、抜歯直後の状態です。

歯型が出来上がりました。
素人のあなたには解らないと思いますが、綺麗に採れていますよ。
誰も誉めてくれないので、自画自賛です。
実は、術前の入れ歯の画像を撮影するのを忘れたので、残念です。
手間暇をかけて大改造したのに、修理前の入れ歯と比較できません。
スタッフに爆弾を落としました・・・♪

小さな入れ歯は、あなたのアゴの骨を溶かします

仕方がないので、型採りをした画像で説明しますね。
下の写真の黒い線が、他院で製作された古い入れ歯の外形です。
そして、赤い線が教科書的に正しいとされる入れ歯の外形です。
大きさが、全然違いますよね。
でも入れ歯の得意な歯医者さんや、歯科技工士さんなら誰でも知っています。
あなたの入れ歯は大丈夫ですか？
参考までに、下記のサイトもご覧ください。
★痛い・噛めない・落っこちる。総入れ歯でお悩みのあなたへ

小さな入れ歯は、アゴの骨にダメージを与えて急激に歯肉が痩せてしまいます。
下の写真、矢印の先を見て下さい。
小さな入れ歯に押されて、入れ歯の外形通りに歯肉が凹んでいます。

下の写真が、模型の上で足りない部分を大改造した入れ歯です。

入れ歯の裏打ちをすれば、ポリデントは不要です

でもこのままでは、不十分です。
さらに一手間加えます。
裏打ちをするのです。
企業秘密ですが裏技公開～、
紙テープでマスキングします。
これをしておくと、余分な部分の修正がとても楽ちんです。
あなたのかかりつけの歯医者さんに、是非教えてあげてください。
実は、入れ歯の裏打ちを日常的にやっている歯医者さんはとても少ないです。
理由は、余剰部分の修正がとても面倒だからです。

裏打ち直後です。

そして、丁寧に余剰部分を削除します。

裏側です。

古い入れ歯の外形が解らなくなるほど、しっかりと拡大されているのが解りますか？

でも、まだこれで終わりではありません。
お口の中で、微調整が必要なのです。
何度も、適合試験材料を使い歯肉に食込んでいる部分を削除します。
地味な作業ですがとても大切です。
ピンクの部分が、歯肉に食込んでいる部分です。
この部分を削除します。

そして、仕上げ研磨をして終了です。

参考までに、もう一度歯型と比較してください。

大切な歯を２本失い総入れ歯になりましたが
この下アゴの総入れ歯は、ピッタリと吸いついて浮き上がりません。
そのうち、証拠の動画をお見せしますね。
歯医者さんなら誰でも知っていますが、
下アゴの総入れ歯を吸いつくように作るのはとても難しいです。
ちなみに今回、抜歯から修理にかかった時間は約３時間です。
治療後患者様には、
「このくらいしっかり安定しているなら、
　総入れ歯でも全く問題無い」
とお喜びのお声を頂けましたよ。
まずは、一安心です。
抜歯部位の歯肉が安定するまでは、しばらく時間がかかります。
それまでの間、不自由な思いをできる限り少なくするために頑張りました。
自費診療は、
あなたのために裏技を駆使して手間暇を惜しみません。
入れ歯でお悩みのあなた、
私で良かったら是非ご相談ください。
歯医者さん選びは難しいですね。
ではまた。