「若くて優秀な歯医者さんもいますが、
ベテランにしか解らない事がたくさんあります。」
「歯医者さんがこっそり教える、真面目な歯医者さんの選び方」
下の写真を見てください。
下アゴに部分入れ歯が装着されています。
当院でお勧めのドイツ式入れ歯です。

咬みあわせの面の写真です。

入れ歯を外すとこんな感じです。

前から見るとこんな感じです。

とても喜んでお使い頂いていましたが、トラブルが発生しました・・・。
部分入れ歯の支えの歯が、根元から折れたのです。
写真の右下です。

この入れ歯は、コーヌステレスコープ式の部分入れ歯と言います。
ドイツ式入れ歯には、たくさんの種類があります。
参考までに下記が、ドイツ式入れ歯の解説です。
★「しっかり噛めて、見た目の良いドイツ式入れ歯」
さてこのコーヌステレスコープ式部分入れ歯は、
日本の歯医者さんに比較的なじみのある入れ歯です。
しかし間違った製作方法や設計で治療されて、
一部の歯科医の間では長持ちしないとされています。
その原因の一つに、部分入れ歯の支えに利用する歯の
神経組織を除去してしまう事です。
歯髄と呼ばれる神経組織を除去された歯は、とても脆くなります。
硬い歯ごたえのある食べ物が大好きなドイツで生まれた
ドイツ式入れ歯はとてもよく噛めます。
当然、支えの歯には強い力がかかるのです。
入れ歯の設計を間違ったり、神経組織を除去すれば長持ちしないのです・・・。
当院のドイツ式入れ歯は、
正しい設計で、歯髄と呼ばれる神経組織を保存しています。
基本的に、コーヌステレスコープ式は神経組織のある歯だけに施術しています。
当院は、ドイツ式入れ歯を３０年以上前に
日本に紹介した大学教授の認定医院です。
下記がIPSG包括歯科医療研究会で認定された医院です。
★入れ歯治療グループ　IPSG包括歯科医療研究会
しかし、人間相手の医療には予期せぬトラブルはつきものです・・・。
下の写真は、治療終了時です。

右下の支えの歯が折れました・・・。

もちろん、治療時は神経組織を保存しています。
神経組織のある丈夫な歯が折れたのです・・・。
今回のように神経組織のある歯が折れる事は、
頻繁ではありませんが特別な事ではありません。

部分入れ歯の支えにしなくても折れます。
経験豊富な歯医者さんなら、必ず経験しています。
残念ですが、それがこの患者様の身に起こったのです・・・。
でも安心して下さい。
今回の入れ歯の設計は、後方の２本の歯を失う事は想定内です。
上の写真で、左側の同じ場所の歯が折れても大丈夫です。
最悪の場合、
左右２本の糸切り歯で、充分咬む力を支える事が出来るのです。
さらに、今回は折れた歯が再利用出来そうでした。
こんな仕掛けに変更しました。
写真だと解りにくいのですが、精密な突起が付いています。

その突起に、ゴムのリングがはめ込まれます。
下の写真が試しに装着してみたところです。

この黒いゴムのリングは、入れ歯に接着します。
下の写真が、入れ歯に接着したところです。


見た目も、使い心地もまったく変わりません。

私は、歯医者になって３０年です。
ベテランが正しい医療を提供しているとは
まったく思いませんが、
多くの予期せぬトラブルを経験しています。
トラブルを経験する度に、賢くなります。
ほとんどのトラブルが想定内になります。
ドイツ式入れ歯は、
良い物を長く使うドイツ国民に支持されていて
丈夫で長持ちするのが特徴ですが、
正しい設計や、歯髄を保存するという
ルールを守る事がとても重要です。
でも、ルールを守っても作り物ですから壊れます。
生身の身体が相手ですから、予期せぬトラブルは避けられません。
そして、費用対効果は抜群ですが初期費用は安くはありません。
壊れた時に、的確に対処できなければ悲しい結果になりまねません・・・。
自費診療は、経験豊富な歯医者さんにお願いしてくださいね。
経験豊富な歯医者さん選びは簡単です。
治療が終了した患者様の症例写真を見せてもらってください。
参考までに、下記が当院の症例の一部です。
★【お悩み別】こんなお口の中はどうしたら良いの？
最低、この程度の治療経験がある歯医者さんにお願いして下さい。
是非参考にしてくださいね。
歯医者さん選びは難しいですね・・・
ではまた。