「ゆるい入れ歯でお悩みのあなたに朗報です！
　この方法を、かかりつけの歯医者さんに教えてあげてください！」
下の写真を見て下さい。
下あごの総入れ歯のように見えますが、実は部分入れ歯です。
今日は、入れ歯がゆるくなってきたので調整をします。
不思議に感じる方が多いと思いますが、
入れ歯に何やら白いものがくっついていますね・・・？

ちなみにお口の中は、こんな感じです。
下のあごです。

3本の歯が残っています。銀色の冠は虫歯予防の保護キャップです。
ドイツ式入れ歯を取り扱っている医院でも、
きちんと虫歯予防のキャップを装着してくれる所は少ないですよ。
参考までに最初は、こんな感じです。

下の前歯4本は、残念ながら保存できませんでした。
最終的には、ドイツ式入れ歯の一つである
レジリエンツテレスコープ入れ歯で治療予定です。
　歯を抜いたので、仮の入れ歯で歯肉が安定するまで待っているのです。
歯を抜いた場合は、１年くらいは歯肉が安定しません。
　その間もあなたの不自由な思いを、
最小限に抑えるために入れ歯の調整は欠かせません。
　でも保険診療では、厳密には入れ歯の調整をする場合は回数の制限があります。
ただみたいな報酬なのに、回数まで制限されているのです・・・。
手厚く調整をしても、歯科医の報酬はありません。
歯医者さんが無償で奉仕をするか
数か月間は、あなたに不自由なまま我慢していただくしかないのです。
　この方は自費診療なので、制限はありません。
この入れ歯は、仮の入れ歯ですが半年間で２回制作しています。
１回目は、応急的な入れ歯
２回目は、ある程度最終的な設計に近い現在の入れ歯です。
　今回は、２回目の入れ歯を装着して歯肉が安定するのを待っていたのですが
入れ歯がゆるくなったので、調整したのです。
　自由診療（保険外診療）が高額なのは、このように短期間に何回も入れ歯を作り変えたり
頻繁な手厚い調整に対する費用も含まれているからです。
　話を戻します。最初の写真に戻ります。
歯医者さんが見たら、良いアイデアだって喜ぶので教えてあげて欲しいのですが
この白いテープが優れものなのです。

歯肉が痩せてゆるくなった入れ歯は、
ポリグリップみたいな安定剤を使う方が多いと思いますが、
プロは違います。
専門の裏打ちをする材料があるのです。
下の写真が、その材料です。
裏層材と呼びます。

こんな感じで使います。
まずは、入れ歯の裏側に接着材を塗ります。

粉と液を混ぜます

入れ歯の裏側に盛り付けます。

お口の中の挿入します。

数分間、待ちます。
そして、取り出します。

そして、白いテープを剥がします。


　この歯医者さんが使う裏層材という材料は、とても良く接着します。
良いことなのですが、弊害があります。
くっついて欲しくない場所まで、しっかり接着して研磨が大変なのです・・・。
とても、手間暇がかかるのです。
だから、保険診療で時間をかけてこの材料を使いたくないのです
　でも、この秘密のテープを張り付けることによって
研磨の手間暇を減らすことができるのです。

あっという間に、余分なバリが剥がれてすぐに綺麗になります。
　大阪まで出かけてミラクルデンチャーという、勉強会に参加して教えてもらいました。
当院はドイツ式が専門ですが、実は、ミラクルデンチャー登録県内第一号ですよ。
　この方法は車の塗装などで、塗料がくっついて欲しくない場所をマスキングする原理を
入れ歯に応用したのです。
　コロンブスの卵ですよね～！
聞けば、簡単な事ですが
入れ歯の裏打ちにこの方法を使っている人は少ないと思いますよ。
あなたのかかりつけの歯医者さんにも、教えてあげてくださいね。
このブログを読んでいる歯医者さんも、是非シェアしてください。
すごい便利ですよ。
仕上げの艶出しをして、完成です。


もうしばらく、歯肉が安定するまで待ちます。
また、ゆるくなれば同じ工程を繰り返します。
当院は、あなたのために面倒でも頑張りますよ。
ではまた。