「将棋界のレジェンド、加藤一二三９段に対する、デビ婦人の暴言に一言」
下の写真を見て下さい。
ご存じ将棋界のレジェンド、ヒフミンこと加藤一二三さんです。

テレビやＣＭでも、引っ張りだこですね。
そして、歯が無い事も話題になったりしていますが、
そこにこの方が、きつ～いコメントを一言・・・

以下が記事の抜粋です。
・・・デヴィ夫人が10日に放送された「メレンゲの気持ち」（日本テレビ系）に出演。加藤一二三・九段の歯に暴言を吐いた。
久本雅美から「テレビを見ていて注意したいなと思う方がいらっしゃるとか」
と聞かれた夫人は「注意なんてとんでもない」と言いながら、
ひふみんの名を挙げ、「あの方、あの歯、なんとかしたほうがいい」
と助言するとスタジオは大爆笑。
さらに夫人は「国辱ですよ、国辱ですよ、あんな、あの歯！」と真剣に
訴えると「そこまで言う！？」と周囲はどよめいた。
彼女によれば、「ああいう歯を出している人を（メディアに）出すのは日本だけ」
と持論を述べた。
ただ、ひふみんに対し「お顔は可愛いし、経歴も素晴らしい」としつつも、
「でもあの歯はないわ」とバッサリ。
夫人はこれまで、ハリセンボン・箕輪はるかやイモトアヤコに
「歯を治しなさい」と繰り返し言ってきたことで綺麗になったと語りつつ、
「一二三さんヒドいわ」と再び言うと、
久本は「一刻も治してひふみん！（夫人が）怒ってるから！」
と緊急治療を呼びかけていた。・・・
みたいな感じです。
私は歯科医なので、毎日のように歯を失われた方の治療をしているので
歯が無い事にはちっとも驚きませんが、
堂々と歯が無いままでテレビに出演されている事にビックリでした・・・。
ご本人も、好き好んで歯が無いままにしている訳では無いと思いますが、
その理由は、入れ歯を装着すると将棋の勝負勘が鈍るのだそうです・・・。
将棋の世界については良く解らないのですが、
試合時間が長時間に及ぶ事が多いそうです。
試合中にお腹が空くので、食事をしながら戦うそうです。
そんな真剣勝負のさなか、
極度の緊張で歯を無意識に食いしばったり、
食事中に入れ歯が当たって痛かったら
ヒフミンの言う通り勝負勘が鈍くなるのも理解できる気がします・・・。
歯科医として、歯科業界が役に立てなくて情けないです。
でも入れ歯の専門家の目線でヒフミンのお口を見ると、
ヒフミンが装着していた入れ歯は、
きっとあまり質の良い入れ歯では無かったと思います・・・。

理由は、残っている歯に治療痕が無さそうに見えるからです。
おそらく歯周病で歯を失ったのだと思います。
そして、奥歯も無い可能性が高いです。
なぜなら歯周病で歯を失う方のほとんどが、最初に奥歯を失うからです。
奥歯を最初に失い、前歯の負担が増えて前歯を失うのです・・・。
負の連鎖です。
このような場合には、これ以上残された歯を失わないように対策が必要なのです。
具体的には、積極的に歯を削り冠を被せる事により
金属冠でグラグラしている歯を連結固定するのです。
例えば、こんな感じです。
７０代の患者様です。

下の歯で、解説しますね。
前歯と奥歯がありません。

そこで、すべての歯を削り補強します。
超軽量チタン合金製の金属冠です。

お口の中に装着しますね。

前から見ると、こんな感じです。
弱い歯をしっかり補強してあります。

そこに入れ歯がはめ込まれます。

参考までに、治療前の状態です。

いかがですか？入れ歯専門医院がお勧めする、最先端のドイツ式入歯です。
リーゲルテレスコープ式部分入れ歯です。
これなら、デビ夫人にも文句は言われないと思いますよ・・・。
世間では、歯を削る事が悪い事みたいに思われていますが、
それは大きな間違いです。
歯を削ってはいけないのは、１本も欠損のない健康なお口の中です。
歯周病が進行して多くの歯を失っている中高年の場合は、
弱い歯を守るために歯を補強するのです。
削る事も必要なのです。
あなたは、削らない歯が毎年抜けて行くのと、
削った歯が２０年残るのとどっちが良いですか？
でも日本では、歯医者さんが正しい入れ歯の設計を勉強していないので、
歯を削ることに対して、歯医者さんも抵抗はいまだ根強いようですね。
そして、一般の方達も
・親からもらった体に傷をつけるなんて、とんでもない・・・
・削るのは危険性が高いのでは・・・
・歯の寿命が短くなるのでは・・・
・見た目は悪くても、それは個性だから・・・
・そもそも年だし、見た目はどうでも良い・・・
・人は外見や容姿だけで判断されるのはおかしい・・・
みたいな意見が多いのかもしれませんね・・・？
余計なお世話ですが、
ヒフミンのかかりつけの歯医者さんも、
しっかり入れ歯の勉強をして
納得させられる説明ができれば、頭の良いヒフミンですから理解してくれたと思います。
ヒフミンこと加藤一二三さんは、誰もが認める将棋界のレジェンドです。
血のにじむような努力をして、将棋界で戦って来たのです。
歯の見た目で、イメージを下げるなんて残念です・・・。
実力があるのを大前提としていて、その上でさらに外見が良ければ、
そのほうが確実に優遇される、というのが世の中です。
いくつになっても、見た目が良いにこしたことはありません・・・。
家族だって、綺麗なお爺ちゃん、おばあちゃんでいて欲しいのです。
早く優秀な歯医者さんに出会える事を祈ります。
そして、ますますのご活躍を期待しています。
歯医者さん選びは難しいですね・・・。
ではまた。