「歯並びが悪いと、
　将来不定愁訴や原因不明の病気に悩まされる可能性が高いってご存じですか？」
１０歳のお子様です。学校検診で虫歯の疑いがあると指摘され来院されました。
写真左上の咬みあわせの面の黒い部分です。

下の歯です。解りづらいですが、写真左下の一番下の奥歯の、歯と歯肉の境目の部分です。

どちらも初期虫歯ですが、放置すれば悪化しますので
定期的に予防処置とプロのクリーニングが必要です。
そして、虫歯よりも重大な問題があります。

写真の右上の前歯を見てください。真ん中から数えて3番目の歯です。
糸切り歯が、外側から出てきてしまいました・・・。
そして左側の糸切り歯も、
よ～く観察するとお隣の前歯と少し段差があります・・・。
ぱっと見は、解らないレベルですよ・・・
多くの歯医者さんも、見逃してしまうことがほとんどです。

でも高確率で、このまま放置すれば、
糸切り歯の隣の奥歯に押されて八重歯になりますよ！
他の患者様の例です。残念ですが、きっとこんな感じになりますよ・・・


続いて、下の歯です。

上の写真の右側の前歯を見て下さい。
上の歯と同じように、真ん中から数えて3番目の糸切り歯と、
2番目の前歯に段差があります。
こちらも、後ろの奥歯に押されて歯並びのアーチから押し出されて八重歯になる可能性が残念ながらとても高いです。
多くの患者様が、歯科検診で虫歯を発見したもらい歯医者さんを受診する事はとても良い事です。
何にも異論はありません。
でも、もっと重要な歯並びの問題について
深刻に考えているお母さんはまだまだ少ないです。
歯並びが悪い不正咬合は、見た目の問題だけで無く咬む機能を充分に発揮できず、
消化器官に負担をかける事があります。
歯が重なりあった部分にお手入れができずに虫歯や歯周病になったり、充分に咬めないことから、お顔の表情を作る筋肉が衰えく口角が下がったり、目尻が垂れてることもあります。
あなたのお子さんの表情に元気が無いのは、歯並びが原因かもしれませんよ・・・。
さらに私が強くお伝えしたいことは、悪い咬みあわせによる全身への悪影響です。
歯並びや噛み合わせが悪いと健康を左右するいろいろな症状が現れます。
そして、医科の各種検査で、原因の解らない物であれば、軽い物は不定愁訴と呼び、
その症状が慢性化して重くなっていくと「○○症候群」「○○病」などど呼ばれる病気になってしまうのです。
それなのに日本人は、周りに歯並びの悪い子供達が多すぎるせいなのか、
歯並びが悪くてもあまり気にしていないようです。
　でも、矯正治療は見た目だけの問題ではありません。見た目は良くて当たり前です。
　子供達が健康なお爺ちゃん、
お婆ちゃんになるために絶対に必要なのです。
　あなたのお子さんが、偏頭痛や腰痛があったり、寝起きが悪かったり、イビキがひどかったり、
寒がりや、じっとして居られなくて集中力が無いのも、
どこも悪くないのに、どこか元気が無いのも歯並びが原因かもしれませんよ・・・。
　是非、咬みあわせの治療に力を入れている歯医者さんに相談して下さい。
ではまた。