「実はインプラント治療ばかり勧める歯医者さんは、
入れ歯が苦手だって知ってますか？
そして入れ歯ばかり勧める歯医者さんは、インプラントが苦手です。」
下の写真を見て下さい。
７０代の患者様です。

上下の入れ歯が完成しました。
最先端のドイツ式入歯の症例です。
参考までに、治療前の状態です。

以前のブログでご紹介した症例の続編です。
下アゴのインプラントが抜け落ちた患者様です。
下の写真が、治療前の状態です

今回は、インプラント治療は希望されませんでしたので、
入れ歯で最善の治療法を選択しました。
そこで、ドイツ式入歯の技法の一つである
レジリエンツテレスコープ義歯を計画しました。
今回は、
下アゴに保存する事ができた１本のインプラントを利用します。
下の写真が、インプラントに装着されたチタン合金製の
精密加工された金属冠です。

そこに入れ歯がはめ込まれるのです。

表側の見た目は、総入れ歯と同じように見えます。
裏側には、穴が空いています。
この穴に、インプラントに装着された金属冠がはめ込まれるのです。

そして上の歯です。
上アゴは、天然の歯に装着された精密な金属冠です。

そして、完成した部分入れ歯です。
見た目は総入れ歯みたいです。

裏側を見ると、こんな感じです。金属冠がはめ込まれる穴が空いています。

上は天然の歯、下はインプラントを利用したドイツ式入歯です。
このレジリエンツテレスコープ義歯は、日本ではほとんど普及していません。
残り少ない歯を有効活用できる素晴らしい治療法です。
１本でも支えがあれば、総入れ歯とは比較にならないくらい入れ歯が安定します。
総入れ歯のあなたなら経験があるかもしれませんが、
残された歯が少なくなると、
歯医者さんは全部の歯を抜いて総入れ歯を勧める事が多いのです。
理由は、少ない歯を有効活用できる入れ歯の知識が無いからです。
日本の歯科大学では、教えてくれないのです。
さらに、ドイツ式入歯を導入している歯科医院でも
インプラントを利用した、ドイツ式入歯はほとんど見かけません。
理由は、入れ歯とインプラント治療の両方に精通している歯医者さんが
とても少ないからです。
今回の患者様のように、５０代ではインプラント治療を希望されても
７０歳を越えて高齢になると身体に負担の多い外科処置を
敬遠される場合も多いのです。

今後は、この患者様のような
インプラント治療の不具合が続出するはずです。
そんな時に、かかりつけの歯医者さんが
入れ歯の治療に精通していなかったらどうなるのでしょうか？
せっかく埋め込んだインプラントが、運良く何本か生存できたとしても、
有効活用できる知識が無ければ利用することができません。

現代は、すでに入れ歯とインプラント両方の治療技術に精通している事が
歯科医に求められる時代なのです。
入れ歯が苦手だから
インプラント治療ばかりを勧める歯医者さんが増えています・・・。
あなたがインプラント治療を選択する場合でも、
１０年後のトラブルに適切に対応できる歯医者さん選びが大切です。
歯医者さん選びは難しいですね・・・。
ではまた。