「軽自動車でも、１００万円します。
３００万円のプリウスが飛ぶように売れています。
修理しながら、快適に１０年以上使える部分入れ歯なら
あなたは、身体のためにどのくらい投資できますか？」
50代の患者様です。
上アゴの治療です。
奥歯の部分入れ歯の再治療です。
写真だと解りづらいですが、被せた冠の周囲から虫歯になっています。

咬みあわせの面はこんな感じです。

部分入れ歯を外すと、こんな感じです。

比較的多くの歯が残っていますが、
神経の組織が除去されていて、枯れ木のように脆い歯です。
いつ何時、根っこが折れるか解りません・・・。
折れたら抜歯の運命です。
このような場合の治療計画が、いつも非常に悩みます・・・。
被せた冠を外して虫歯の修復をして、
再び元のように運良く綺麗に被せる事ができても
長持ちしないからです・・・。
短期間で壊れた苦い経験が沢山あります。
あなたも私もガッカリです。
と言うことで今回は、
運良く保存できた弱い歯がダメになっても
大がかりな治療が必要の無い治療法を検討しました。
当院の専門のドイツ式入歯です。
レジリエンツテレスコープ義歯と言います。
このレジリエンツテレスコープ義歯は通常、
残っている歯が３本以下が適応症となります。
今回は、本数が多いのですが応用編です。
では、治療経過です。

すべての冠を除去しました。
歯周病と虫歯の部分の修復後です。
今回は、７本の歯を保存します。

歯周病が良くなるまでは、仮の歯を装着します。
虫歯にならないように、金属製の保護キャップを装着します。

ドイツ式入歯を導入している医院でも、
治療期間中、虫歯予防の金属冠を装着してくれる医院は少ないですよ。
削られた歯はとても弱いのですよ・・・。すぐに虫歯になります。
歯医者さん選びの参考にして下さいね。
そして、数ヶ月後に歯周ポケットが改善したら
再度歯の形を修正して、超精密な金属冠を装着します。
内冠と呼びます。
素材は、低アレルギーな貴金属です。

そこに入れ歯がはめ込まれます。

取り出して見るとこんな感じです。
天井部分は、金属プレートで補強してあります。
厚みも薄くできるので、違和感も最小限です。

裏側はこんな感じです。
はめ込まれる部分に、
こちらも低アレルギーな貴金属製の冠が埋め込まれていますよ。

前から見ると、こんな感じです。
最後に、下の歯の汚れを除去して完成です。

参考までに、治療前の状態です。

もう一度入れ歯の裏側を見てください。

今回は７本の弱い歯を保存しましたが
いずれ抜歯の運命です・・・。
でも安心してください。
その時には、入れ歯に埋め込まれた金属冠の穴を補修するだけの
簡単な修理でこの入れ歯を使い続ける事ができるのです。
すべての歯を同時に失う事は無いので、ダメになった部分だけを補修します。
歯が１本でも残っていれば、
総入れ歯に比較すれば、格段に安定性の良い部分入れ歯として使用できます。
すべての歯を無くしたら、総入れ歯として使用も可能ですよ。
今後、１０年以上安心して使用可能です。
もちろん人工物ですから、劣化は避けられませんが
２０年位使用したら費用対効果としては充分過ぎるのではないでしょうか？
よくこんな事を言われます、
「以前に他院で高額な入れ歯を製作したのに、１年で壊れた・・・」
「入れ歯を入れると、すぐに残りの歯がダメになって作りかえになる・・・」
「だから、安い保険の入れ歯が良い・・・」
みたいな感じです。
この入れ歯なら、そんな心配はいりません。
快適に長期間使用する事ができますよ。
安い保険の入れ歯で、快適に過ごせるのなら良いのですが
保険の入れ歯は、あなたの歯の寿命を短くするのですよ・・・。
保険の部分入れ歯を入れると、数年おきに歯を失う場合がほとんどです。
貴重な残りの人生を不自由な入れ歯で過すのと
歯の事なんか忘れて、お友達と旅行に出かけて
美味しい物を思う存分食べて、
楽しいおしゃべりをする
さらに、
しっかり噛めないと認知症のリスクも高まり、身体のバランスも悪くなり
高齢者の転倒の危険性も高まるというデータもあるのですよ・・・。
どっちが幸せですか？
人生は有限ですよ・・・。
そろそろ頑張った身体に、ご褒美をあげてください。
当院は、入れ歯とインプラント治療の専門医院として最善を尽くします。
是非、ご相談下さい。
ではまた。