「７０歳でインプラント治療を検討中のあなたへ！
８０歳でもインプラント治療を希望されますか？」
８０代の患者様です。
左下奥歯の治療の患者様です。


写真左側の一番奥から２番目の銀色の歯には
インプラントが埋め込まれています。
今回は、その１本手前の奥歯を失いました・・・。
このような場合は、失った奥歯の部分に
インプラントを追加して埋め込めば、そこに歯を蘇らせる事が可能です。
しかし年齢的にインプラント治療は、
外科処置を伴うのでやりたくないそうです・・・。
と言うことで、今回は天然の歯とインプラントを支えにした
ブリッジを計画しました。
但し、天然の歯だけを利用したブリッジや
インプラントだけを利用したブリッジのように簡単な治療ではありません。
なぜなら、通常の固定性のブリッジは接着剤で外れないように固定しますが
インプラントを支えにしたブリッジは、基本的に外せるように製作します。
理由はインプラントの接続部品の緩み等、問題が起きた場合には、
外れないと都合が悪いからです。
もちろん天然の歯だけの固定性のブリッジでも
外せるように製作しておく方が、
万が一の時には対処しやすいのです。
但し、費用や審美的な問題もあるので
すべての症例に応用出来る訳ではありません。
さらに問題は、天然の歯は咬む力で僅かに沈み込みますが
インプラントはアゴの骨に直接結合しているので、沈み込みはありません。

天然の歯とインプラントの動きの異なる物を連結固定する事は、リスクを伴うのです。
いろいろな考えがありますが、
今回は天然の歯とインプラントを連結するブリッジを計画しました。
設計は、まず天然の歯の部分を２重冠構造としました。

下の写真左側、手前の２本の金歯が天然の歯に装着された金属冠です。

そこに、ブリッジを装着します。

横から見ると、こんな感じです。

このブリッジは、天然の歯やインプラントに問題が発生した場合には
簡単に外す事が可能です。
今回の患者様のように、
年齢的にインプラント治療を希望されない方の応急処置としても
良いかもしれません。
歯科業界はインプラント治療がブームですが、
高齢になり歯を失ってこれ以上外科処置を望まれない場合も増えてきました。
そんな時に、多くの治療法の引き出しを持っている事が
歯科医に求められて来ています。
当院は、入れ歯とインプラント治療の専門医院として最善を尽くします。
是非、ご相談下さい。
ではまた。