「お母さん！小学生で歯の神経を抜くって言われたら、
ドックベストセメントってありますか？って質問して下さい。」
小学生のお子様です。
正面写真です。

八重歯が気になります。
咬みあわせの面はこんな感じです。

このまま放置すれば、ドンドン歯並びは悪化します。
上の写真の右上の糸切り歯が外側に出ていているのが解りますか？
本来の糸切り歯の生える隙間が無いので、このままでは八重歯になります。
本来の糸切り歯が出てくる場所には、
現在隙間が２ミリ程度しかありません。
糸切り歯の幅は、およそ８ミリ前後あります。
それなのに、現状でも足りないこの隙間は
奥歯が前に移動してきたり、
前歯が右に移動していずれ無くなります・・・。
今の時点でも、真ん中の前歯の正中がお顔の正中からズレています・・・。
八重歯の方にズレてくるのです。
さらに問題は、この少ない隙間を前歯と奥歯が奪い合う時に
奥歯の移動スピードが勝ると、
一番目立つ真ん中の前歯が将来１本だけ飛び出る可能性があります。
下の写真で真ん中の前歯が１本飛び出ているのが解りますか？
これが、悪化する可能性があるのです・・・。
八重歯と出っ歯の二つの問題を抱える可能性があるのです・・・。

下の写真の、真ん中の前歯の右側の歯です。

その他には、
歯並びが悪いと見た目が悪いのは当たり前ですが、
歯と歯の間に段差が出来るので、歯磨きがとても難しくなります。
つまり、虫歯や歯周病にかかりやすくなるのです・・・。
この患者様も、真ん中の前歯の歯と歯の間が虫歯になっていました。
下の写真は、虫歯の部分を除去した直後です。
こんな大きな虫歯ですが、実は手前の前歯はさらに重傷です。

白いプラスチックで、補修しました。

このお子様は、奥歯も重篤な虫歯でした・・・。
神経まで到達している虫歯でした。
下の写真の茶色い詰め物がしてある歯です。６歳臼歯と言います。
乳歯の後ろから一番最初に出てくる永久歯ですよ。
とても残念です・・・。

この奥歯は、何とか神経組織を保存するために、
ドックベストセメントと呼ばれる殺菌効果のあるお薬を詰めてあります。

中身はこんな感じです。

このお薬は、テレビでも何回か最新の治療法として取り上げられましたよ。
これを使用している先生が、スーパードクターが登場する番組にも出演していました。
私もかなり前から使用しているので、テレビに出たいです・・・。
ウソです。
効果の判定は１年後なのですが、上手くいくことを祈っています。
と言うことで、歯並びが悪いと良いことは一つもありません。
何度も記事に書きましたが、
咬みあわせの不具合は全身の不具合も招く恐れがあります。
子供達が一生、健康な生活を送れるように出来る限り早期に矯正治療をお勧めします。
だって悪い歯並びを放置しておいて良い理由なんて、一つもありませんから・・・。
ではまた。