「子供の歯並びでお悩みのお母さんへ！
　私で良ければ、 歯を抜かれる前に相談してください！」
　最近、私のブログを読んだり、
当院で歯を抜かないで、
矯正治療を終了した患者様の紹介で
どんな場合でも歯を抜かないで
矯正が出来ると勘違いされて、
お問い合わせが増えています。
　そこで、歯並びでお悩みのあなたや、
お子様の歯並びでお悩みのお母さんに
お伝えしなければならない事をお話します。
　では、いきなり質問です、
あなたは何のために、歯並びを治したいのですか？
もしかして、見た目だけが気になるからですか・・・？
その気持ちも解りますが、
一般的には、まだ矯正治療に対する意識が低く、
単に美容整形と似たようなものとして、考えていたり、
ただ歯を綺麗に並べるだけだと、考えていませんか？
　実は多くの矯正治療を手掛ける歯科医も、
歯を綺麗に並べる事だけを考えているのです・・・。
　だからある意味、あなたが見た目だけを気にするのも
仕方がないかもしれません・・・。
こんなお話をしていると、
あなたにとっては、意味不明・・・？
「歯を綺麗に並べる事のどこが悪いの・・・？」
って、考えますよね？
　少し話題を変えますが、
当院では、顎関節症の治療も多く手掛けています。
治療内容は、主に咬み合せの調整です。
　咬み合せのバランスを崩している不良な金属冠を、
削ったり、除去して取り替えたりするのです。
　顎関節症とは、耳の前のアゴの関節が
コキコキ音がしたり、
口を開けると痛みが出たり、
ひどくなると、お口が開かなくなる病気です。
　その顎関節症の治療をしていて感じるのは、
歯並びや噛み合わせが、
全身の健康に深く関わりがあるという事です。
頭痛、肩こり、腰痛をはじめとして、
内科や耳鼻科、整形外科などでは解決しない
「不定愁訴」と言われている様々な全身の症状が
噛みあわせを治療する事により
改善されるケースがとても多いのです。
　そして、困ったことに
見た目は綺麗な歯並びをしていても
顎関節症の患者様が非常に多いのです。
　良く見える前歯は綺麗に並んでいても、
見えない奥歯の咬み合せに、
問題を抱えている患者様がとても多いのです。
　そのため、本人は身体の不調の原因が
咬み合せのせいだとは気がつかないのです。
　つまり、矯正治療で見た目だけの歯並びを治しても、
真の意味での健康にはなれないのです。
　当院の矯正治療の目標は
多くの歯科矯正医の先生方とは少し違っています。
一言で言えば、
「あなたの健康維持のお手伝いをする矯正治療です」
「歯の見た目だけを大切にする歯科医」ではなく
「からだ全体を大切にする歯科医」を目標にしています。
そして、
「小さな噛み合わせの異常でも見逃さないで、予防する」
「矯正治療を早い時期から始める事で、
歯並びの成長発育を助けながら
永久歯を抜かない方法で治療する」
ということを、心がけています。
これは、尊敬する恩師の教えでもあります。
　見た目が綺麗になっても、
身体を不調にするのでは本末転倒です。
　歯はものを噛むだけではなく、
全身のバランスにとても大きく関わっているです。
人間は、お猿さんから進化して２足歩行になりました。
　そのため重さ５キロ以上の頭を、
首で支えなければいけなくなりました。
　その重たい頭を支える役目をしているのが
首の筋肉です。
首の筋肉がくっついているのが、下アゴです。
　首の筋肉が、ストレス無く働くことが出来るためには
下アゴが、しっかり上アゴに固定されていなければいけません。
　つまり、正しい咬み合せの中心で
上下の歯がしっかり咬みあっている必要があるのです。
不安定な咬み合せでは、重たい頭がグラついて
身体のバランスが取れない理由が理解できると思いますが・・・。
　それでも精密機械の人間は、なんとかバランスをとろうと
筋肉を無理に働かせなければなりません。
それも、２４時間です・・・。
なぜなら、寝ている時も唾液を飲みこみます。
口を開いたままでは飲み込めないからです。
　首が曲がれば、頸椎を圧迫して
圧迫された神経に支配されている場所に
不具合が出るのです・・・。
　不具合がどこに出るかは誰にも解らないのです・・・。
何となく、理解できましたか・・・？
　当院は、咬み合せの不良の調整に
マウスピースを製作するのですが
マウスピースを入れただけで、
全身の不調が改善する事が多いのですよ。
咬み合わせって、凄いんです！
そして、とても難しくて奥が深いんです。
歯医者泣かせでもあります・・・。
　だから、顎関節症（咬み合せの治療）を手掛けている
歯医者さんがとても少ないのです・・・。
なんと、歯医者なのに咬み合せの治療が苦手なのです・・・。
内緒なので、ここだけの話にしてくださいね・・・。
ということで、最初のお話に戻りますが、
歯を抜かない矯正治療が、とても喜ばれますが、
仮に抜歯をしても、正しい咬み合せを作る事が可能なら
抜歯もやむをえない場合もあります。
　治療の難易度や、
治療期間が長期化することによる、
患者様の負担増加の問題などがあるからです。
　特に上アゴは、
症例を慎重に選べば抜歯の悪影響を受けにくいです。
逆に下アゴは、抜歯をして歯を並べると全体の歯並びが狭くなり
内側の舌の居場所が無くなります。
すると、
身体の中でも、特に敏感な組織である舌はストレス受け、
原因不明の身体の不調（不定愁訴）や、
居場所が無くなった舌が、ノドに追いやられ、
気道がふさがれて、酸欠になり疲れやすかったり、
イライラして怒りやすい（自律神経失調症）
冷え症やイビキ、目まいなど、
多くの問題を引き起こすのです。
さらに、気道がふさがれて苦しいので、普段から
お口をポカ～ンと開いていないといられません・・・。
お口の中の乾燥は、虫歯や歯周病の原因を作ります。
さらにさらに、ノドちんこの左右にある
扁桃腺は濡れているのが正常なのですが、
乾燥するので免疫力も下がって、
風邪など病気にかかりやすくなります・・・。
　当院では極力、抜歯をしない矯正を目指しますが
精密に診断をして、出っ歯や八重歯など、
抜歯をしても何ら問題が無い場合は、例外もあります。
　もちろん、あなたが抜歯したくないなら
抜かない方法を検討します。
　ということで、
今回も八重歯を抜かないで頑張っている
最近の症例をお見せします。
治療前です。
県外から通院されている、１０代の男性です。
歯を抜かないで治療して欲しいと、紹介で来院されました。
写真の右上の歯肉が膨れていますね？
実は、糸切り歯（八重歯）が埋まっています。

左横から見たところです。
糸切り歯の生えるスペースが、まったくありません・・・

右横から見たところです。
こちらは糸切り歯が、正常に生えていますよ。

上の歯の咬み合せの面の写真です。
糸切り歯の生えるスペースが、まったくありません・・・。
多くの歯医者さんでは、あなたに抜歯の宣告をします・・・。
ウソだと思うなら、この画像を歯医者さんに見せてください（笑）
私だって、本当は抜歯したいくらいです・・・。
でも、自分の子供なら抜きたくないので頑張りました。

さて、糸切り歯のスペースを作ります。これが、大変苦労します。
やっとスペースが、少し出来てきました。
埋まっていた歯も出てきましたよ～！

裏側に矯正装置を装着しているので、前からは見えません。
当然、周りのお友達にも気づかれません。

ここまでくれば、ほぼ大丈夫です。この勝負は、私達の勝ちです！
患者様の協力があったから、成功したのです。
これから、表側に針金の矯正装置を装着します。


ちなみに下の歯の治療前です。

ここまで治りましたよ。外からは、見えない装置です。

ちなみに、ここまで来るのに１年かかりました。
　これからも当院は、
見た目は綺麗で当たり前、
身体の健康を第一に考えて頑張ります。
私で良ければ、気軽に相談にきてください。
ではまた。